河内温泉大学

姓は車 名は寅次郎 人呼んで フーテンの寅と発します

三朝温泉「木屋旅館」再行記

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 三朝温泉での定宿は「木屋旅館」と決めている。理屈は色々並べられるが、要は身の丈に合っていると言うことだ。温泉本通りに入ると、少し鍵の手になった正面にある、木造一部三階建ての古い建物だ。

 古い建物と「古びた」「汚れた」とは音が似ているが、似て非なるもので、古くとも手入れが行き届いた旅館は近代的な旅館より暖かみがありアメニティに優れている。ここ木屋旅館には、野口雨情が「七つの子」を作詞したゆかりの部屋もある。どれも手入れが素晴らしい。

 館内に源泉が幾つもあって、それぞれ特徴がある。今回は手堀湯を紹介する。

 手堀湯は、半地下構造になっている。お風呂のレベルが隣に流れる三徳川の水面と同じだという。そのせいで、大水が出ると手堀湯も温泉以外の水が進入することがあるという。生きている温泉だという証左か。空いていれば自由に利用でき、内側から鍵をかけるだけでいい、断りも何も不要だ。

 風呂の底から沸く源泉は80度と言うので、かなり熱い。これを時間をかけて冷ますシステムになっているが、思うように冷めないときは水を入れる。しかし、これはやはり我慢して入るのが礼儀だろう。脇には飲泉場があるが、これも熱いので冷ましながら頂くが、お腹からも暖まってくる。

 写真:温泉本通、手堀湯、手堀湯飲泉、風呂の構造図(木屋旅館HPより)

 木屋旅館「手堀湯」にて
 ○熱湯にてひねる句 雨情におよばす
 ○大地の懐に 横たわる 浮かぶ