河内温泉大学

姓は車 名は寅次郎 人呼んで フーテンの寅と発します

2017-01-01から1年間の記事一覧

湖東三十三面観音像巡り エピローグは借景山水庭園

賤ヶ岳へ登るロープウエイを横目で見て狭いトンネルを抜け、管浦への曲がりくねった道との交点を更に北に走ると、湖西へ貫通する近代的な国道303号に出る。これを左折して走り西琵琶湖へ向かう。旧奥琵琶湖ドライブウエイから管浦経由で行くのが、白洲さ…

湖東三十三面観音像巡り 素朴な観音像

我々が昨夜泊まった己高庵は己高山の麓にあるが、山中にあったのが鶏足寺です。己高山山中には己高七寺と呼ぶ修験道の名刹があったそうで、その一つが鶏足寺。開いたのが行基と泰澄大師、後に再興したのが最澄という。先の渡岸寺と同じキャストが登場するの…

湖東三十三面観音像巡り 艶めかしい観音に対面

白洲正子の続きです。長くなりますので前半飛ばし読みしていただいても、観音様巡りには支障ありません。 彼女は川上徹太郎(軽井沢の別荘隣家に住む縁)、大岡昇平、今日出海、志賀直哉、小林秀雄といった文壇人。細川護立(細川家16代当主)、梅若実(二…

湖東三十三面観音像巡り 旅の途中で

旅をする楽しみの多くは新しい見聞と食べ物、加えて温泉があれば云うこと無し。これに異論を挟む余程の無粋はいないだろう。歳をとると食べ物もそう美味しく珍しい物という欲も無くなり、上げ膳、据え膳で喰わせて貰えば大方のご婦人も二の句は無いでしょう…

湖東三十三面観音像巡り 50年ぶりに石塔と再開

観音様を巡る旅の陰の主役といえます白洲正子さんですが、プロフィールによりますと =1910年(明治43年)1月7日東京府東京市麹町区に父樺山愛輔と母・常子の次女として生まれる。祖父は樺山資紀(海軍大将、伯爵)、母方の祖父に川村純義(海軍大将、伯爵)…

湖東三十三面観音像巡り プロローグはオムライス

白洲正子というエッセイストがおられます。詳しいプロフィールは次項にゆずるとして、仏像や作庭等の日本文化に造詣が深く各地を巡り歩き作品に残されています。それらの痕跡が明確に残る滋賀や奈良・京都に関する作品は特に素晴らしいと評価され、お亡くな…

江夏豊の「捕るな」か「追うな」か、決着がついた!

日経紙のコラムに「私の履歴書」という連載ものがあります。宮崎神戸市長、本田宗一郎そしてソニーの井深さんなどは文庫本にもなった優れたエッセイです。もちろんリライトされているのでしょうが、その人なりの蘊蓄ある考え方や振る舞いが素直に表現されて…

サブマシン導入とケーキvs燻製

先日のLPレコードの下りは、本日の表題のプロローグでありました。主にはデスクトップパソコンを利用していますが、居間に置いてあるため入力時にややもすれば俯き加減になるため肩こりの原因でありました。もう一台ノートパソコンがあるのですが、Wi-…

山頭火と寅さん、早坂さんを迎えて俳句論議に花が咲く

「夢千代日記」「花へんろ」で知られる脚本家・作家の早坂暁(はやさかあきら)さんが八十八歳でお亡くなりになったと報道がありました。-1929年(昭4)に愛媛県松山市で生まれ、日大芸術学部演劇学科を卒業後、新聞社勤務などをへて、放送作家、脚本…

アナログが無くなった ジャズ音源の場合

我が家からアナログ音源が消えました。青春時代の麻疹とでも云える病は、ジャズ音楽と革命思想でしょうか。思想は既に世俗化して長い月日が経ちますが、音楽に関しては左のスピーカーからはいまだにジャズが流れています。一種反社会性をおびた音楽は、心の…

四十八人目の義士「萱野三平」旧邸長屋門

「季節ネタ」という言葉があります。事件や事故が無い平穏な時は、マスコミ人は紙面を埋めるために苦労します。白紙の新聞やテレビのテストパターン放送だけには出来ないので、どうしようも無い時は、引き出しにしまって置いた**に花が咲いた等という季節…

西郷の西南戦争を予言した 花神ここに死す「大村益次郎卿殉難報國之碑」

明治維新は様々な「花」を一気に開花させて切り開くことの出来た新しい文明の開花であったと、司馬遼太郎は「花神」で書いています。花神とは中国で言う花咲爺さんの事だという。その花咲爺さんが大村益次郎こと村田蔵六です。長州の田舎医者の倅が、倒幕軍…

寅号の冬仕度

庭の葡萄の選定、千両の保護そしてクリスマスイルミネーションやツリーの用意と冬支度を進めてきました。最大の大物であります、愛車寅号の冬用タイヤ装着をこの程やっていただきましたので、私としての冬への備えはほぼ終了です。庭木の剪定程度なら、自身…

本当の「湯党」とは?

今年の新語・流行語年間大賞では「忖度」と「インスタ映え」が選ばれて、饅頭屋さんとCanCam it girlが代表受賞したそうですね。忖度では総理君か国税庁長官様でも受賞者に選ばれるかと期待しておりましたが、受賞者を選ぶ過程でも忖度されたのかな。 日経の…

冬枯れ三題+未完のクリスマスツリー

本日は定例の墓参に、槇を交換してお酒を供えてきました。カップ酒ですが、便利なもので今時はコンビニにあります。年齢確認のボタンを押します、この風体を見て二十歳未満かどうかと云うのも可笑しい所作ですな。AI技術が進歩して顔認証で済ませる時代が…

琴の音を聴く「関西邦楽作曲家協会第39回作品発表会」にて

”前線停滞「秋雨に曇るも朱き西から琴の音かな」”で既報の大嶽氏の演奏会に御堂筋へ。紅葉の朱き大阪城を過ぎ、御堂筋へ入ると黄葉の世界に。整然とビルが建ち並ぶ美しい都市美とも云える道筋にはみ出て白いテラスが設けられている様には腰が引けます。パリ…

師走かな 新たな春を 迎える備え

お正月飾りの縁起物「千両」です。庭の隅に数年前に何本か挿し木にしてあったのが、斯様に育ちました。写真に撮ったあと、雀さんたちのおやつにならないように寒冷紗を架けさせて貰いました。雀には蕎麦の実を餌にあげることにします。正月には玄関か床の間…

住吉大社参りとイルミネーション試験点灯

昨日は長男の長女Nちゃんの「七五三詣」とこのほど誕生した長男kei君の「初宮詣」に住吉大社へ。この件に関しては軽い下見を済ませていました。下見もそうでしたが、銀輪散歩等でも良く来る神社で、自動車で正面からは今回が初めてです。自転車だと狭い…

食べ物三部作ミキサー編「河内温泉大学特製ドリンク」

塩羊羹にとん蝶と二部続くと三部で〆としたい。と云うことで無理矢理お題にしたのがミキサーです。大昔の台所にはビールの大ジョッキのようなガラスの容器を頭にいただいたミキサーがありました。ミキサー、ジューサー共に後始末に困る、一気に作っても飲み…

信心か物欲か「永代経法要修行」にて

食べ物インスタ風になってきた温泉大学であります。本日のお題は「永代経法要修行」です。春秋のお彼岸、報恩講と永代経法要修行と檀那寺から案内をいただきます。お参りの度にお寺からお下がりをいただきます。それが、決まって「とん蝶」というお握り風の…

温泉をいただく「鹿塩温泉の場合」

先月拝湯した鹿塩温泉は塩分濃度が海水並みでした。もっとも、海水の味はガキの頃に海水浴に行って呑み込んだ思い出しか無いのでかすかな記憶です。堺の浜寺海水浴場で、夏の太陽に焼かれた肌を舐めると、大変塩辛かったことは克明に覚えています。塩田法な…

葛飾柴又帝釈天や参道「重要文化的景観」に選定

ご存じフーテンの寅こと車寅次郎の故郷が国選定「重要文化的景観」に選定されることとなったらしい。このほど文化審議会が「男はつらいよ」の舞台、東京葛飾区柴又帝釈天(題教寺)や参道などを、国の重要文化的景観に指定するよう答申をした。手続きを経て…

お食い初め「その前にスカイパークへ」

道順では逆だがものの大事から云うと、お食い初めが先だろう。長男の長男kei君が生まれたことはご報告しました、その彼のお食い初めをするというので、池田の家まで訪問しました。我が家には長女が長男kaz君共々帰っているので、ご相伴にあずかること…

実りを刈りとる「秋の収穫を感謝する」

日本では秋祭や新嘗祭、キリスト教社会では収穫感謝祭と云う今年の実りに感謝する素朴な感情・感謝を表す祭りでしょう。ハロウインもそれかと思って調べたら余り関係が無いらしい。日本人は何でも胃袋にのみ込むが、それを血肉としない民族だと司馬遼が語っ…

台風の隙間に秋空を見た「南アルプスから中央アルプス温泉と銀輪行」まとめ

まことに晴天の秋日が続く「赤石・木曾」の山並みを行く旅でありました。次の台風がシナ海で待機中とはいえ、久しぶりに英気を養えました。その最後の宿が簡保の宿恵那という施設でした。大きくて美しい豪華リゾートホテルと見間違う程の宿でありましたが、…

台風の隙間に秋空を見た「南アルプスから中央アルプス温泉と銀輪行」その2

鹿塩温泉での浅塩漬けの目覚めはすこぶる調子が良い。ならば、と朝湯にも挑みましょう。私たちを含めて四組六人の宿泊客ですが、他は既に朝風呂を済ませたか入らないのか貸し切り。もっとも、女性は一人なので何時利用しても貸し切りです。秘湯の割りには少…

台風の隙間に秋空を見た「南アルプスから中央アルプス温泉と銀輪行」その1

随分長いタイトルになりました。それだけ風雨でキャンパスに閉じ込められていた時間が長かった反動でしょうか。先週木曜日(26)から土曜日(28)にかけて天竜峡、南アルプスの懐に分け入った鹿塩温泉(宿泊)、中央アルプスに移り駒ヶ根高原早太郎温泉…

河内の朝はイノダから

食べ物店に関するキャッチコピーで秀逸だと感心するのは「蕎麦は一番、電話は二番、店は角から三軒目」と「京都の朝はイノダから」だと思います。どちらも語呂が良いからだ、とお思いでしょうが決して語呂だけではありません、実体を現しているからです。 蕎…

前線停滞「秋雨に曇るも朱き西から琴の音かな」

毎日お天気が悪いとふて腐れるか、洒落てみるしか無いかという心境です。その様に家で閉じ込められている時、知人の琴の演奏会の案内が来たということ(琴)なので洒落てみました。知人とは大嶽和久氏(大嶽箏曲学院主宰)で、案内は関西邦楽作曲家協会作品…

秋雨前線に阻まれ続き「安福寺の夾紵棺、乾漆のこと」 再放送案内(追加)

先にテレビ番組のお話しをしました、その続きです。聖徳太子を語る切り口にその棺の一部ではないのかという物をキーとした構成です。それは、知人が住職をされている柏原市玉手町の安福寺に伝わる寺宝であります。同寺は尾張徳川家が維新まで「年貢」を納め…