斑鳩では柿だけでは無く、苺も美味しい。ただし、食べたとしても法隆寺の鐘は鳴らない。むしろこの苺の場合は法輪寺の方が近いのだが、同寺の鐘も鳴らない。その苺を求めて斑鳩路の法輪寺近くを訪れたのは、夜来からの雨が降り続ける月曜日の朝です。翌日知人が訪れるということで、手土産になる物はと家人と相談した結果、先月何気なく買い求めた「古都華」という苺がコトの外美味しかったので。
住居表示では法隆寺北となっている「やすむら農園」へは、国道25号を大阪から東に走り法隆寺過ぎで左折、中宮寺の発掘現場を右に見て法起寺の横を左折すると法輪寺へ。法輪寺からまっすぐに南へ下ると、突き当たり付近に看板が見えます。野小屋と看板があるだけで、「やすむら」さんの苺農場はさらに西へ進んだところにあると聞いたが、ハウスで中身は見えないでしょう。サラリーマンを経て専業農家に、家業復帰でしょうか。実直そうなご主人と奥様の二人で切り盛りされている。箱詰めしていただいているうちに雨が激しくなり、慌てて車に乗り込む。小箱換算で10箱を分けていただいたが、写真でおわかりのように小箱一箱に6粒ほどしか入らないほどでかい。さらに大ぶりもあるらしいが、そのクラスになると何粒という求め方をするらしい。
このまま帰るのも何か惜しいような気がする、雨で古墳や古刹巡りもままならないのなら買い物デーにでもして家人からの評価を高めることにする。果物の前に食していただくには、と中将餅の中将堂へ。デザートが揃ったところでメインの食材があれば、さらに加点が得られる。葛城山麓バイパスを南へ走ると農協が出す道ばたの店、ここでは白菜と人参そして大根等を求めたら腹が減ってきます。ここまで来たらもう、高鴨神社脇の蕎麦屋さんしか無いのですがここで挫折。月曜日がお休みとは、そこまでも通い慣れていなかったということです。
雨は相変わらず滝のように降っています。この辺であきらめて河内へ帰ることとして踵を返しますが、同じ道では面白くも無いと御所名柄から水越峠を越えて南河内経由で帰ることとします。この峠は、大阪府南河内郡千早赤阪村と奈良県御所市との境にある峠。標高516メートル。金剛山地を東西に横切る富田林街道(国道309号)の峠で、古くから南河内と南大和を結ぶ主要街道であった。近年トンネルが抜かれるまでは、峠付近は地道のような状態でいかにも国境という雰囲気があった。大和側の急傾斜を登るときは途中にある行者の滝を連想させるような雨量でありましたが、トンネルを越え南河内に入ると同じ雲の中を下っていることが嘘のような雨量に激変する。<続く>
写真:雨むす斑鳩路、やすむら農園&苺、中将餅本舗
苺
古都の華は ことの他美味 太子も云い <偐太子>
古都の華は ことの他美味 太子も云い <偐太子>