河内温泉大学

姓は車 名は寅次郎 人呼んで フーテンの寅と発します

お湯休め「大阪散歩 深江笠」

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 落語「東の旅」は、大阪を出発してお伊勢参りをし、琵琶湖を回って再び大阪の八軒家浜までの間を、区切り区切りのお話で綴る壮大な落語です。(矢橋船、宿屋敵、こぶ弁慶、三十石舟夢の通い路等々)しかし、何故かお伊勢さんにお参りしている処は、落語にはなっていません。神聖な伊勢神宮を、可笑し話には失礼と言うことでしょうか。

 大阪玉造を出発した、喜六と清八は中道、本庄、玉津橋から深江へと出てきます。「笠を買うなら深江笠」てことを申しまして、ここ深江は笠が名物であります。二人は道中笠を一つずつ買い求め高井田から奈良街道を藤の茶屋、御厨、額田、豊浦、松原口から生駒山を登って来たのが暗峠・・・と東の旅発端で出てくるのが深江です。

 今は大阪市東成区深江と言いますが、私の生活感で言いますと東大阪市又は布施です。と言いますのは、近鉄布施駅を貫く商店街の一番北が深江です。この、布施の地場産業の一つに製傘があったことを知る人は少なくなりました。落語にも出てくる、深江の笠の伝統が息づいていたのでしょう。

 しかし、地元深江では写真の通り菅田も復元されていて、伝統を守ろうとする取り組みが行われています。同じ地場産業といえる「鋳物」の人間国宝の一人もこの地の出身と言うことで、資料館が設けられています。写真の表示板でおわかりの通り、地域が資料館のように整備されています。

 写真:復元菅田、つるべ、近くの寺院、地域案内図

 東の旅
 玉造 夢の通い路 八軒屋   <偐喜六&清八>