河内温泉大学

姓は車 名は寅次郎 人呼んで フーテンの寅と発します

泉州犬鳴山温泉「がまと行った不動口館」

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 戻ってきた菜種梅雨という表現は適切ではない。と、思うほどの雨脚が強い、こんな日に連れとなる人物も少し変わっている。彼は「がま」と呼びます。名前ががまというわけではなく、「がま」という名の飲み屋の元亭主だからで通称「がま」です。河内小阪の駅前の雑居ビルで、カウンターが七席ほどの一杯飲み屋がその店です。

 おでん、煮物、揚げ物が得意、特におでんなどは地元の市長さんが秘書に買いに来させていた程。何故秘書かというと、市長さんにとってはあまり会いたくない連中の溜まり場でもあったからです。でも喰いたい、となると身近な者に買いに走らせる、今時だったらこれだけで記事にされるところだが、大らかな時代だったのでしょう。

 私とがまとは30年以上になります、店をやめてもたまたま自宅が近いと云うことから付き合いは続いて、沢庵漬け(最高に美味い)や昆布佃煮等を差し入れてくれます。こちらも、旅先の気に入った物を差し入れします。たまには上がり込んで飲むことも。

 そのような彼を温泉に誘ったのは今回が初めて。当日の朝にもかかわらず、ぶっきらぼな口ではあるが快く乗り込んでくれました。一緒にお風呂に入るのも初めてで、風呂では、今でもおいしい物を求めて料理人としての感を磨いていることや、体力作りに励んでいるという話等々を聞くことが出来ました。彼によると、知力の衰えは「調理力」に出るという。味が乱れたり、間違ったりすると要注意とか。人間を観察するにも、様々な手法があるものだ。

 で、浴後食卓に並んだ料理が気になるところだが、発展途上だが美味い・・と言ってくれてほっとしました。

 写真:浴室から(旧作品です)