河内温泉大学

姓は車 名は寅次郎 人呼んで フーテンの寅と発します

温泉をいただく「鹿塩温泉の場合」

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 先月拝湯した鹿塩温泉は塩分濃度が海水並みでした。もっとも、海水の味はガキの頃に海水浴に行って呑み込んだ思い出しか無いのでかすかな記憶です。堺の浜寺海水浴場で、夏の太陽に焼かれた肌を舐めると、大変塩辛かったことは克明に覚えています。塩田法ならぬ、塩肌法による海水からの塩作りですな。

 温泉に浸かりながら「塩肌法」による塩作りが出来るほど長期湯治が出来ませんので、利用した旅館「山塩館」ではお爺さんが作る塩を売っていました。明治後半からの専売制の時代は作ることが出来なかったが、平成9年の規制緩和後再び塩作りをなさっていたとのことです。旅館では「山塩」という命名で料理に使ったり、土産として販売なさっていました。ちなみにパッケージには原料は「温泉」と記載されています。

 今一つ宿で供されたお茶請けが「山塩羊羹」であります。小さくパッケージされた羊羹は隠し味程度に塩味がします。善哉の甘みを刺激する塩に似た作用があるのでしょう。これも大変美味な羊羹で、宿の企み通り購入してきました。まんまと「ワナ」に架かった鹿塩温泉の鹿のようですな。

 温泉を原料又は利用した食べ物に土産と云えば「炭酸せんべい」「温泉饅頭」「温泉玉子」「温泉粥」「温泉湯豆腐」「温泉焼酎」等々が思いつきます。欧米でも見られるような、只飲むだけの「飲泉」とは一味違う、温泉独特の硫黄臭や塩分が生かされた物です。温泉を日常生活の中に取り入れた日本人ならではの知恵があります。なお、こんなものもあるで・・・とお勧めがありましたら、是非ご教示おねがいいたします。

 写真:山塩館にて人間の漬け樽(?)、精製された山塩、山塩羊羹

 温泉利用
 人だけは 煮ても焼いても 喰いかねる <偐人呑鬼>