河内温泉大学

姓は車 名は寅次郎 人呼んで フーテンの寅と発します

坪刈り

 青田買いの次は坪刈りです。坪刈りも田圃に関係があるとお想いでしょう。正解ですが、坪刈りは農民から見ると少々酷なものでした。
 書物等によると年貢という制度は日本史に於けるの租税の一形態。律令制における田租が、平安時代初期-中期に律令制が崩壊・形骸化したことにともなって、年貢へと変りました。田圃の面積と収量からその年に納める「年貢米」を大名達に納めたものです。それが、大坂・江戸などに運ばれて市場において現金化され、経済が成り立つ。と、お考えいただいて結構かと思います。大坂には大名達の蔵屋敷があって、堂島で取引されていました。
 年貢の礎となったのは太閤検地により、土地の生産力は米の見込生産量である石高で計られることとなりました。百万石大名という「石」はここからきています。
 坪刈り跡か やや狭いが

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 さて、表題の坪刈りですが。江戸時代、田の稲を一坪を刈り取り、その収穫高を検査することです。凶作などのとき、田の作柄を見て年貢を賦課しますが、その作柄を見るとき、坪刈を行って、その年の収穫高を確定し、年貢高を決めました。坪刈をする場合、田の上田・中田・下田の三か所ずつ、計九か所を選んで各一坪の稲を刈り、その田の収穫高を検査したそうです。
 本日饅頭を買ってこいとの沙汰を承った愚僧は、MTBで八尾志紀の饅頭屋へ走る途中、写真の痕跡を見て坪刈りを思い出したもの。
 実際は田刈りの準備でしょう

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 田圃全体を見ると機械が入りにくい場所を予め刈り取っているようで、この角もコンバインで刈り取れない場所なんでしょうか。電子免許証等さらにIT化するという今の内閣なら、コンバインに収量を計測する装置を付けるなんて考えるかも知れませんね。デジタルの夢を見るのは勝手ですが、講釈ばかり先へ進むのは如何とも思いますね。先ずは現状で言うマイナンバーという国民背番号でしょう。グリーンカード住基ネットと名称を変えて何十年もかけても実を結んでいませんから。政府と国民の間に信頼と理解が無いと成立しない制度ですね。
 仏花の畑

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 帰路外環状線を走っていると、綺麗なお花畑に。近寄ってみると「仏花」に使われる種類が多いようです。この辺りの農家では花卉栽培も盛んです。仏花は通年需要があるので良い作物と聞いています。残念ながら我が家は「槙」しか供えないのであまり縁がありません。縁序でに同じ八尾市内の花屋さんで「イ」「ム」「花」と書かれているように見えた看板、これはどんな花ですか、とお尋ねしたら仏花です。とつっけんどんな回答、どうも偏と旁の間隔が開きすぎていたようです。
 
 熱愛も 間があき(秋)すぎて 冬が来た <偐山頭火