河内温泉大学

姓は車 名は寅次郎 人呼んで フーテンの寅と発します

中将姫の曼荼羅と河内の大蓮

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 中将姫と云えば當麻寺と中将餅しか思い付かない私です。あとは西方極楽浄土の様子を表した当麻曼荼羅でしょう。継子虐めに遭いつつ、時の天皇から望まれながら後宮に入らず仏門に入り26歳で長谷観音のお告げにより、一夜で「当麻曼荼羅」を織ったと言い伝えられています。

 その中将姫が一夜で織り上げた曼荼羅の蓮糸というのが、東大阪市「大蓮」近くの池で収穫された蓮による糸。近江、大和そして河内から蓮糸を募ったが、選ばれたのが河内の渕側池の蓮であったと云うことで、池跡に近いとされる場所に中将姫供養塔が建っています。なお、「大蓮」は私のガキの頃は「オバツジ」と読んでいましたが、読みにくいと今は「オオハス」とされています。

 金岡中学校南五十メートル程の住宅地内の一角に塔がある。よく注意して探さないと見過ごしてしまうほどです。地形的に池があった様な所では無いので、旧大和川の自然に出来たワンドにでも蓮が生えていたのでしょうか。蓮と云えばついまた蓮根のカラシ和えと食べ物に引っ張り込んでしまうのですが、茎の繊維質を撚ると糸になるそうです。

 お餅のお姫様くらいにしか思い付かない中将姫、これからは少し近しい存在となって錆びたる信仰心を研いてくださることでしょうか。

 写真:供養塔、中将餅(何故か冷凍庫にストック)

 蓮糸
 二上越 大和河内を 結ぶ糸 <偐蓮糸>