河内温泉大学

姓は車 名は寅次郎 人呼んで フーテンの寅と発します

大和の郷土菓子「さなぶり餅」

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 大和の郷土菓子、菓子という分類しか思い付かないので取りあえず菓子としておきましょう。おふさ観音門前と言って良い場所にあるのが、総本家「さなぶりや」と云うお米屋さん兼業のお菓子屋さん。他に蓮の種やソフトクリームも置いている、小さな町の何でも屋さん風のお店です。

 同店では・・戦後は絶えて久しくなりましたが、古来、つつがなく田植えが終わった大和の農家では、さなぶり餅を搗いて田の神に供え、共々に畦道で食して喜んだ風習が・・と謂われを伝えている。「さ」は田の神、「なぶり」は登りの転化音、さなぶりで夏の季語という。

 原料は小麦粉と餅米が主だ、寒天や今風にトレハロースも添加されているが、ほとんど小麦粉の味と云って云い。やや堅め、つぶつぶした食感が残る素朴な味です。二日間くらいは持つと言っていたが、日にちが過ぎても元々硬い餅なので、あまり気にせず食べている。但し、入れ歯で無い事と顎が丈夫なことが必要と思うが、滑舌や嚥下機能訓練と思えば良いのかも。

 當麻の中将餅、橿原市内膳町のだんご庄の餅、天理の柿えくぼ等大和にも素朴ではありますが、庶民の琴線に響く伝統的な菓子が数多く残されているようですね。石仏や社寺も良いですが、大和の菓子を巡るのも又一興でしょう。

 写真:お店構え、店内、餅アップ、説明は看板で

 田の神
 麦の餅 豊作願う さなぶりに <偐山頭火>