河内温泉大学

姓は車 名は寅次郎 人呼んで フーテンの寅と発します

あれも柿 これも柿 みんな柿

 1000もの品種があり弥生時代化の遺跡から出土したり正倉院書物にも記載があるというのが柿です。それゆえ「国果」とも呼ばれるそうです。
 天理教の新聞も読むという愚僧ならぬ雑僧の手元に天理時報社11月号があります。最終ページで大和路を天理を中心に風物で紹介しています。11月号では「柿の木と日本人のこころ」として季語に「木守柿」というものがあり、木の先端に少し実を残しておく風習がある。この実を木守柿と云い、来年の豊穣と旅人のお腹を満たしたり鳥への心遣いと云うそうです。首の皮一枚・・・に似た心遣いでしょうか。
 国果 利根早生

 天理時報では、天理市萱生町に住む利根氏が栽培した品種「利根早生」にも記述が続き、天理(教)と柿のあれこれを綴っています。そこで、思い立って天理へ・・・と行くとありきたりです。毎年のように訪れている五條市へ柿購入に、愚妻をひきづり出して向かいました。
 柿博物館 奈良県農業研究開発センター

 10月26日は柿の日とか 

 以前もご紹介したことのある独特な意匠の博物館です。隣が研究施設で、その真前に利根早生が栽培されています。館の職員さんにお聞きすると比較的収量が多くて、栽培の要と云います。天理市の利根さん地域貢献されているのですね。
 天理市内の利根早生顕彰碑

 館内に入ります、研究施設で栽培している全品種が生で展示されていて圧巻です。余量があれば販売もするそうですが、当日は売っていません。研究販売を知っている訪問者は今日は無いのか・・・と残念がっています。
 あれも柿 これも柿 みんな柿

 木イチゴのような柿

 これでも柿?

 筆も柿

 我々一行は西吉野産直組合へ向かう。柿博物館近くでも大きな販売所がありますが、会場が大きすぎて老人に優しくない。ここだと、選果場内まで車で入れるので搬出等では我々向けです。ただし混んでいるときは無理です。知人Gさん宛の送りと、帰路パソコンを修繕に出すSEサンの土産に一箱ずつ。われわれは、山積みの中から自分で選べる「富有柿」と「たねなし柿」を山ほど買い込む。知人分は別として「山」で2100円とか。山積みは面構えはあまり美しく無いが、食感や食味は生協の配給品とは別格です。
 トイレにて どこまでも追いかけてくる

 その後腹が減ると発狂しそうになる愚妻をなだめて、五絛市中心部に近い「たなか」で柿の葉すしセットを注文。品物が届いた瞬間に数ヶ月ぶりに先に召天礼拝のあった故智麻呂元牧師夫人から架電。追悼文等のお話をするが、目の前のうどんが伸びる・・・との恐怖で少々愛想の無い電話になってしまったことをその夜お詫びした。
 食後のデザートに買った柿最中を山麓バイパスで 干し柿を素材に意外と好評でした

  パソコンのその後ですが、予想していた電源部では無くマザーボードがいかれて致命傷とのことで、新機種に入れ替えていただくことに。ブログはそのものがあるので問題は無いのですが、数ある写真や下手くそな文章に経済的な書類、特に今年の帳面が吹っ飛べば大仕事になります。しかしハードは読めると云うことで、その恐れは無くなりました。新機種等はSEさんにお任せですが、12-3万程度で済むらしいです。
 東大寺長老清水公照 柿筆では無いそうです

 柿の後ですが、SEさんからは「嫁が奈良出身で柿は今まで喰い飽きるほど喰ってるがこれは美味かった」とか、散髪屋のIさんからも「おいしかった」との報告が入っています。また、Gさんからは「医者が青くなるからには、効き(喰い)過ぎると腸閉塞や下痢にも注意」とのお心使いも、おいしかったのコメントに添えて寄せられました。もっともなご意見です。実際、昨年送りすぎた愚女からは今年は結構です、との連絡が。喰いすぎて下痢をしたそうです。

 木守柿 心使いを 天に向け    <柿山頭火

 追悼文 皮一枚でも 木守柿  <偐山頭火