河内温泉大学

姓は車 名は寅次郎 人呼んで フーテンの寅と発します

九州行乞の旅「奥満願寺 藤もとにて」

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 女房と落合って三日目、私が旅に出て七日目の夜を迎えるのが、奥満願寺温泉「藤もと」です。この宿の主人は有馬温泉で修行されて、古里で有馬の技術と伝統をもって勝負されている。その有馬温泉淘泉御所坊の板長さんに、是非行ってやってくれと頼まれての訪問であります。

 しかし、約束を果たしにやって来て反省しました。なぜ、もっと早く来なかったのかと。

 周りには自然しかない、そんな奥満願寺の清流を館内に引き入れたような立地。加えて温泉はその清流沿いに個室風呂から大浴場まで数え切れないほど並んでいる。泉質は黒川などと同じ単純泉ですが少し黒いずんでいる。誠に肌に優しい。加水せず湯を流しながら温度調節しているのは、温泉に対する思いやりと見識でしょう。そして、川の中にある湯おけ、想像できますか。

 お料理はさすが関西の激戦区、有馬で技をたたき込まれたご主人の独壇場です。何も言うことなし、加えて牧場が近いせいか極上の肉がふんだんに登場する。勿論馬刺しも出ますが見るからに美しい。手が空いた頃、ご主人も徳利を持ってお越しいただいたが、そのお心の優しさは目を拝見していると分かります。そんないい人がいいお料理をつくるんですね、これからもがんばっていただきたい。

 写真:湯を流して段階的に温度を下げている露天風呂、河原の露天、何室かある個室風呂

 旅館「藤もと」にて
 ○男なら口約束も約束