河内温泉大学

姓は車 名は寅次郎 人呼んで フーテンの寅と発します

境内に入ったらお参りを

 神社に来たら拝殿にご挨拶をしてください。と、訳しましょうか。本日奈良御所市内の酒蔵に用があって昼飯の場所にとした通称笛吹神社(葛木坐火雷神社)の鳥居前の掲示板に表題が掲示されていました。
 境内(神域)に入ったらお参りを

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 以前もご紹介したようにこの神社名が今流行の漫画の剣の技名になっているとか、コスプレ姿に着替えて写真のみ撮る輩が多いので斯様な掲示になったと思慮します。金剛葛城の山深く、世間とはかけ離れて神事を司っている者にとってコスプレは驚愕でしょう。作者からでも挨拶があれば、と思いますが多分無かったのでしょうね。
 駐車場にはその漫画の缶飲料を販売

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 神社の思惑では無く多分従前から置いてあった自販機のディスプレイを張り替えたようですね。本日は平日ですので、愚僧以外の参拝客は居ませんでしたが土日は賑わっているのでしょう。
 目的の葛城酒蔵が休み(仕込み中はこのパターンが多いらしい)

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 葛城山麓で日本酒を造っている「葛城酒蔵」の百楽門と云う銘柄を購入予定での葛城行でしたが、先月に続いて本日も休みでした。多少は地理感があるので御所市内の酒販店へ行くことにしましょう。朽ちかけたアーケードを通り抜けた所で見つけた酒販店の東川さんで「百楽門」を求めることが出来ました。ついでに関東に住む友人にも献上することに。彼は自身のブログで同じ御所の油長酒造を飲んで褒めていましたので、これはどうだという意味でテースティングしていただくことに。

 百楽門です

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 その友人曰わく、飲んだことがあるという。いわゆる飲み助というのはスケベでして。あれこれ飲み比べてはこれが良い、あれが良いと言うものです。
 油長酒造(市内の碁盤の目のような一角にあります)

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 御所は大変面白い所で、町並みも16世紀に作られた環濠と下水が町を形作っています。関ヶ原の戦いの頃ですね。以来一向に大きな街路を作ったような形跡は無く、町全体が文化財のような所です。先に買った酒販店はいまだに現金のみと云います、小判を出せと云われなかっただけでも良かったと思います。
 紙という商品看板

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 時代の先を行った形跡もあります。愚僧が少年の頃万年筆ブームがありました。ペリカンシェーファー等はとても手が届きません。国産ならパイロットかセーラーでした。その中で一つ孤高を保っていたのがモリソンというメーカーですが、これが御所の会社だったと知る者は少ないでしょう。
 今は万年筆を作らず喫茶店とか

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 日本神話の故郷とでも言える御所は仁徳天皇の后「磐之姫」の生誕地とか。神様が住んでいた場所に鬼滅の刃が出て来たり、美味い酒が出来たりしても不自然さはありません。
 金剛葛城連山の懐は奥深い 風の森付近です

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 風の森と呼ばれる金剛下ろしの一番キツい台地には、賀茂神社の頂点にある高鴨神社があります。風の森神社もありますが、寂れて訪れる人もない状態です。

 油長酒造の風の森

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 許しません 帝であれども 浮気の虫 <偐山頭火