河内温泉大学

姓は車 名は寅次郎 人呼んで フーテンの寅と発します

札束が来たと思った

 空けてみるとそこは「寅さんワールド」だった。9月にお見舞いを兼ねて来阪してくれたGさんからレターパックが届く。ある時期には郵便局に持ち込むと「お金は入っていませんネ・・・」と念押しされていた郵便物です。差出人がGさんですからそのようなはずは無いと確信を持って空けるとそこは寅さんの世界でした。
 怪しいと良いなと空けるレターパック

 先月末に葛飾柴又で「寅さんサミット」を開催しているのは存じていましたが、Gさん愚僧の寅さん好きを覚えておいていただいていたらしく、そのサミットのパンフレットと浅野屋さんの寅さん煎餅をお送り頂いた。この煎餅は初見で寅屋との設定の高木屋老舗の並びにあると地図で読めます。サミットと云うだけあって地元葛飾柴又を始め、北は秋田鹿角市から鹿児島奄美市、オーストラリアウイーン市まで25の自治体が参加する国際的なサミットらしい。中でも岡山県は津山と高梁市のダブル参加、愚僧も何カ所か歩いた記憶があります。
 津山市内 最終作「紅の恋」ロケ地とか映像で見た記憶が欠けています

 サミット参加市一覧と煎餅

 吉備路風土記の丘、高梁市山田洋次が云う日本の原風景が沢山残されているのが中国地方特に岡山なのかも知れません。愚妻の出自が倉敷でよけい身近に感じているのかも知れません。さて、サミットですが柴又駅から帝釈天までを第一会場、帝釈天が第二会場、帝釈天の南隣が第三会場、寅さん記念館が第四会場そして山本亭が第五会場とされています。サミット関係の催しは第三会場の特設ステージで開催されたらしい。特筆したいのは、お偉いさんの出番が無いようで、監督も勿論寅さんも区長さんやご住職も出てこられない、地元の方々による催しと云えましょう。
 会場全体図

 サミット冊子 

 寅さんこと渥美もこの手の類が苦手だったようで、ロケを歓迎すると云っては地元の市長や議長、商工会長が酒席を設けるのが付き物です。テレビの笑点でも、昨夜地元の**さんと飲んだと暴露しています。渥美はこれが厭で「ポンシュウ」こと関啓六がこの役をかっていたという逸話もあります。夕焼け小焼けではこの真逆を演じていました。

 雨の月初、何して凄そうかと思案していたら、現金ならぬ寅さんの思い出が届きました。この地はGさんご夫妻に丁寧にご案内して頂き、地元の方ならではの題教寺の彫り物の凄さもお教え頂きました。美味しいものも沢山ご馳走になりました。来年こそ持病を克服し二足歩行で「殺ろーしたいほどー惚れてはーいたーが・・・」と、夜の参道で浮かれてみたいものです。

   浪花の恋の寅次郎 DVDから

 まさに寅さんに徹したようなサミットだったようです。しかし残念なのが愚僧の地元が出ていない、寅さんでは票にならないと誰かが睨んだのか、いや、今はNHKやでとなったのか。浪花の恋の寅さんと芸者ふみも「なんでやねん」と呟いているかも知れませんね。 

 旅烏 今日は浪速か 備中か  <寅山頭火