河内温泉大学

姓は車 名は寅次郎 人呼んで フーテンの寅と発します

九州行乞の旅「いよいよ九州 出家の見取観音堂」

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 さて旅の三日目に入り馬関海峡を通過した。夜来の雨足が強くなってきて、本日の行程の難渋さを感じさせる。九州に入ったら、先ず山頭火が人生の数多くの起点となる鹿児島市内や植木の見取観音堂を訪れるのが普通だが、私は九州に入っての初仕事を温泉とした。

 二日市温泉は「筑紫野市福祉センター御前湯」だが、朝9時からの営業と真剣勝負している気がした。加えて大人200円は、源泉の質を考えるとタダ同然です。ここで、一汗流して一気に熊本市内を目指します。

 熊本市内で小商いを始めた山頭火夫妻と長男ですが、幸せな生活は続かず、また彼は酒におぼれる。遂に自殺未遂を引き起こした山頭火は先人の導きで仏門に入り、堂守を始めたのが植木にある「見取観音堂」です。

 しかし、彼の本性は斯様なことでは人としての本来のレールには戻ることが出来ず、この入堂が彼の放浪生活のきっかけにもなったのは皮肉なものです。以後、九州、四国そして信州までもの行乞の旅を続け、酒を飲みつつ句を吐き続け、伊予松山で「コロリ往生」を遂げます。

 写真:二日市温泉御前湯、植木の観音堂山麓山鹿市跳山荘から山鹿市内    を望む、山鹿「八千代座」

 ○植木にて
 行乞の起点から終点まで