河内温泉大学

姓は車 名は寅次郎 人呼んで フーテンの寅と発します

落語と四天王寺「鷺とり」

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 上町台地には落語に関する史跡が沢山残っています。生国魂神社は大坂落語の発祥の地とも言われています(詳しくは生国魂神社HPで)。さて、四天王寺さんでは如何と言いますと、「天王寺参り」という親子の情愛を唱ったものが有名ですが、荒唐無稽な「鷺とり」も面白いです。

 ある寺に鷺を盗みに入った男が、腰に鷺をぶら下げて逃げる途中で鷺が目を覚まして一緒に飛んで行く・・・。着いた先が四天王寺さんの五重塔の先端部分。寺の皆さんの手助けで、下に敷かれた布団めがけて飛び降りて難を逃れたかのように見えたが、バウンドして再び塔の先端にj戻ってしまうと言うお話。

 京都を舞台にした「愛宕山」という落語では、愛宕参りの途中で幇間が崖から飛び降りて旦那が投げた小判を拾い、難儀して戻ったら拾った小判を忘れていた・・・と似たお話ですね。上下が逆なだけですね。

 境内の池などで羽を休める鷺を見て、斯様な落語話を創作された先人は誠に想像力豊かでありました。

 写真:亀の池から五重塔。池の右には鷺が佇んでいます