河内温泉大学

姓は車 名は寅次郎 人呼んで フーテンの寅と発します

謹賀新年

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 蘇った公孫樹。銀杏とも書きますが、約2億年前から地球に存在していたと言われます。その公孫樹も氷河期でその殆どの種が滅亡したと言われます。今我々が目にするのは一種のみです。その公孫樹は仏教伝来と共に、中国から伝わったと言われます。また、比較的温暖であった中国地方に生き残り、それが今に続いているという説もあります。いずれにしても、その生命力は逞しく樹に宿る神々しさに「神木」等として崇められている例は沢山あります。

 度々ご紹介しているものとしては、大和の葛城山麓に鎮座する「一言主神社」の公孫樹です。平成12年頃には写真の様に枯れかかりましたが、樹木医の治療により見事に蘇りました。その過程を見ていた者として、公孫樹の持つ生命力に驚くと同時に蘇らせた人の智恵にも一層驚きました。枝を払い、根を切り込んで極限状態に追い込んだかのような荒々しい治療を経て、本日も新年早々受験生等の願いを「一言」のみ聴き応えておられることでしょう。

 自然の持つ生命力と、それを最大限生かす知恵と努力。なんだか、自分に言い聞かせているような記述となりました。公孫樹の生命力と人智にあやかり、今年も精一杯生かされていこうと思いつつ、新年のご挨拶といたします。

 今朝頂いた年賀状の中には近況を伝えるもの他に、昨年1年間の悪水を切り離し今年は素晴らしい年に・・・との心を戴いた様な気がするものもあります。「年賀状は元旦から書くものよ」と気取ってタイミングを外す方もいるようですが、やはり年賀状は元旦に頂くのが現代の年賀状らしいものです。さて、欠礼した賀状への言い訳を考えつつ印刷しましょう。

写真:一言主神社公孫樹昨秋、同平成12年頃

 鐘つけば銀杏ちるなり建長寺  <夏目漱石
 柿くえば鐘が鳴るなり法隆寺  <正岡子規
 蘇れ胃腸に銀杏は漢方薬    <偐胃痒様>