河内温泉大学

姓は車 名は寅次郎 人呼んで フーテンの寅と発します

分け入って分け入ったら葛城の神に

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 御所市の葛城山山麓にある「九品寺」の掲示板です。良く訪れるお寺ですが、今回は九品寺をやり過ごしたら、葛城山の懐奥で出会った農夫との会話などを紹介しつつ、林道の風景をご覧いただきます。
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 九品寺の駐車場を抜けて、数十メートルも行くと段々畑の中に時計塔が建っています。番水の時計といい脇にある水路の水を、万遍なく行き渡らせるための道具です。逆に言えば、水に関しては争いごとが絶えなかったのかも知れません。
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 この辺りから葛城山中へ向かうことにしましょう。途中九品寺境内の桜が見事ですね。
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 振り返ると枯れススキの中に大和*山が見えます。盆地が坪庭に見える私の好きな光景です。
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 暫く進むとこの様な崖。周りを見ると伐採をしているようです。作業の無事を葛城の神に祈るのでしょうか、鳥居が備えられています。
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 この日は作業は行われていません。鉄車は道を更に先へと進みます。
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 この辺りから、「もう戻ろうか・・・」と心細くなります。
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 思い切って進むと放置された牛舎が、その先には天空の花園とも思える光景が現れました。
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 今は花の盛りが過ぎたが・・・と語る開拓農民の息子というX氏。父は満鉄の社員だったが敗戦で引き揚げ者として帰国後、この山奥に開拓民として入植したと云います。開拓農民のお話は北海道開拓、満蒙開拓そして八ヶ岳等々は知っていましたが、自分の足元とも云えるような場所でもあったとは驚きでした。
 大水で土石流が出たり大変な場所ですと笑顔で仰るが、雄略天皇が葛城の神々と戦って倭をなしたという古事記等の構図に、葛城の神とは山の自然だったのかとも思いました。
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 赤矢印が突き当たり、車の回転はできます。
 九品寺と一言主神社の間には仁徳天皇の后磐之姫命が幼い頃に住んだという葛城髙宮あたり。嫉妬深かったという姫、仁徳天皇の浮気に土石流クラスの仕返しをあびせたのかも知れませんね。

 山の神
 分け云っても 言い訳しても 山の神 <偐仁徳>