九品寺の駐車場を抜けて、数十メートルも行くと段々畑の中に時計塔が建っています。番水の時計といい脇にある水路の水を、万遍なく行き渡らせるための道具です。逆に言えば、水に関しては争いごとが絶えなかったのかも知れません。
この辺りから葛城山中へ向かうことにしましょう。途中九品寺境内の桜が見事ですね。
振り返ると枯れススキの中に大和*山が見えます。盆地が坪庭に見える私の好きな光景です。
暫く進むとこの様な崖。周りを見ると伐採をしているようです。作業の無事を葛城の神に祈るのでしょうか、鳥居が備えられています。
この日は作業は行われていません。鉄車は道を更に先へと進みます。
この辺りから、「もう戻ろうか・・・」と心細くなります。
思い切って進むと放置された牛舎が、その先には天空の花園とも思える光景が現れました。
今は花の盛りが過ぎたが・・・と語る開拓農民の息子というX氏。父は満鉄の社員だったが敗戦で引き揚げ者として帰国後、この山奥に開拓民として入植したと云います。開拓農民のお話は北海道開拓、満蒙開拓そして八ヶ岳等々は知っていましたが、自分の足元とも云えるような場所でもあったとは驚きでした。
赤矢印が突き当たり、車の回転はできます。
山の神
分け云っても 言い訳しても 山の神 <偐仁徳>