河内温泉大学

姓は車 名は寅次郎 人呼んで フーテンの寅と発します

お手紙着くとじいさん走る

 またおくってね・・・と可愛い手紙に触発されたのかな。昨日は元職の同僚S君と吉野温泉と柿買い出し行へ。中荘温泉という吉野の東部吉野川沿いの町営温泉へ。ここは昨年も拝湯していますが、施設の改修をするというアナウンスがありその成果も見たくて再湯したもの。付き合わされたS君にとってはいい迷惑だったかも。

中荘温泉玄関

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 上市から吉野川沿いを遡り、吉野金峯山寺方向への橋を渡らずにさらに川沿い数キロに中荘温泉があります。吉野川に沿って立地しているのですが、お風呂からは覗き込まねば川は見えません。施設は耐震化工事で鎹を施して内装を新装した程度の改修です。小洒落たレストランが併設されたのは良いことですね。鯛飯定食をいただきましたが、吉野川の特産”鯛”は美味でした。

温浴施設内

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犬飼先生揮毫の歌碑も少し移動しています

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 ここから、川を下り子ども達ご希望の柿を買いに行きます。川の右岸が国道169号、左岸が旧道で共に「伊勢街道」という古道です。その古道脇の急流が見える場所で休息していたら、老夫婦が声を掛けてきます。

 

 「車に鍵を閉じ込めた、何とかならないかな・・・」という救難(?)でしょうか。「じゃーJAFを呼んであげましょうか」「お願いします」「HPで見ると15000円程かかりますよ」「・・・」「貴方がたは何処へ行くの・・・」「西吉野へ柿を買いに」「柿なら橋本の方が美味いよ」「橋本の私の家の近くで柿を売っているから、家まで一緒に行って柿を買い、ついでに車の鍵を取りに行ってくれないか」「ウン?・・・」「じゃー1万円出すから、どう」「JAFにするか、しないかにしてくれない」「ほんなら、次に通る車と交渉する」「では、お好きに・・・」


 と、吉本新喜劇のようなやり取りを。河内のおばちゃんにはひっくり返ることがありますが、吉野川のご婦人も凄いと思いました。

吉本新喜劇吉野川 柿とおばちゃんの段」の舞台

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  西吉野の柿出荷場では、富有柿のシーズンとか。1キロ600円で仕入れます。自分で選果しなければいけませんが、直ぐに食べる、少し間を置いて食べるに区別して保管します。

不揃いな柿たち

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 間を置く柿は熟させて次回若草読書会に差し入れというか、「買収」用にと保管します。リスナーを餌で釣るしか、愚僧の話などお聞きいただくようなものではないと、白旗ですね。いや「黄色」旗でしょうか。

柿出荷場

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 最後は選果場近くの賀名生(あのう)の里へ、ここも何度目かの訪問です。これは五條市の施設で、同行のS君の職域での全国研修施設での同窓生が副市長*君というので、関心がある様子なので訪れることとした。施設の説明もさることながら、*君の様子もしっかり聴いていたようです。施設職員が気を利かして架電しようとするが、急な訪問なので遠慮するというやり取りを脇で聴きつつ愚僧は展示見学です。

賀名生の里 歴史民俗資料館

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 職員さんに、96代後醍醐天皇から99代後亀山天皇までの4代にわたる南朝天皇を迎え入れ、皇居まで設けた吉野という町の財力や気質をお聞きする。冨は「山の木」、木材という財力。気質については、権力に刃向かう困った者を助けるという義侠心とでも言う心意気だという。

館内展示

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 だとすると、後年の「天誅組」の拠点となった吉野も同時に理解出来たようにも思える。何か、「謎」の一つが晴れたような西吉野行でした。

 南北朝
 京都から 吉野に下り 河内まで <偐中楠公