河内温泉大学

姓は車 名は寅次郎 人呼んで フーテンの寅と発します

明神(山)さん

 前々回の記事「友還る」では、大和川右岸の石川との合流地点にまつわる「築留」さんと言う名字を紹介しました。古大和川を築止めて新大和川を開削した場所にまつわる名字だろうとの紹介でした。古い話なので、その後の築留さんが如何なされているかは伝え聞いておりません。
 大和川付け替えの恩人中甚兵衛翁像

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 今回は築留め地点から数キロ上の「亀の瀬」にまつわるお話しです。大和川が隆起して河底から岩石が盛り上がる様を「亀の瀬」と称しています。その隆起原因は川の北側にある留所山の岩盤斜面に積もった火山灰が岩盤との隙間に入り込んだ水で押し流されて、河底を隆起させているからです。亀の瀬地滑りという現象で、何度か紹介させて貰っています。滑り面の粘土で造った「磚」を対策工事50周年記念品として建設省が配った物を持って居ましたが、地元の資料館に寄贈したことも紹介しました。
 1931年の隆起では鉄道も甚大な被害に

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 この留所山に積もった火山灰は明神山の噴火灰と言われていました。(現在では諸説あります)その明神山は留所山の対岸にありますが、愚僧は未だ行ったことが有りませんでした。数ヶ月前のテレビ番組で法隆寺云々とやっている中に「法隆寺の位置が堺・飛鳥・奈良そして京都の中心にあたる」という台詞に会わせて、明神山が紹介されていました。番組のロケでも確かにそれらが見渡せる位置にあり、それ故法隆寺が絶好の場所にあるという番組進行上の重要なパーツになっていました。本日所用で近くを通りかかり「明神山」という標識に気付き、途中まで車で登りましたがバリケードで封鎖されていました。マムシ注意の標識も気に掛かりました。
 若草山が見えますね

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 金剛連山も見通せます 多分頂上に立つと堺も見えるんでしょう

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 私にとって重要なのは「明神」さんでして。知り合いで同姓の方がおられ、篤志家でもありました。明神さんに「明神山」と何か関係でも・・・とは聞きそびれましたが、そうでしたと仰られてもどうのこうのと話でも無いのですが、大和川絡みの上下左右の名字のお話しです。
 山の中程まで団地に 自宅へ帰るのに鳥居をくぐります

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 倭とは なんとも狭い まほろばか <偐山頭火