人それぞれに人生の恩師がいるとしたら、私の恩師と云えるのが智麻呂様です。師は去る2月15日に召されて天国へ逝かれました。今は「若草読書会」の主宰として我々を導いていただいておりました。元は河内の小阪教会の牧師でした。
読書会にお持ちした奥様の古里奈良県御所山麓で咲く野梅(中心よりやや左)
教会を離れられた経緯等は若草読書会「わが園に梅の花散る」盛会にで既にご紹介しております。師と最初の出会いをもう少し詳しく記しますと、小阪教会の副牧師として赴任され奥様と居を構えられたのが我が家の隣でした。私が十歳過ぎの頃ですので、師とのお付き合いは60年以上になります。その元新居を経年劣化のため除却したのが昨年の盛夏の頃、その約半年後にお亡くなりになるとは少々辛いモノがあります。
野梅が特に気に入ったと見えて早速創作された
ここ数年病が悪化し、昨年からは老人ホームに入所されていました。コロナ禍の下では気軽に面会にも行けず、施設近くの友人が代表で面会しては近況を報告いただいておりました。コロナ6波が過ぎたら読書会の再開、リモートでもお会いできるかと暢気に構えていましたら、奥様からご臨終・・・と云う知らせです。
ご家族の挨拶状にも登場
現下の状況で通常のお葬式は無理だとの判断で家族葬とされました。小阪教会で行われる葬儀ですので、愚僧は徒歩で数分という距離だが参列を断念し火葬場への道順を伺っていましたので道中で野辺の送りとしました。
それだけでは気持ちの整理もつかず、モヤモヤとした胸のつかえが残ります。過日仏教でいる初七日頃、雑用が無く晴れた日に御所市を訪れて写真の野梅を求めて来ました。梅の後ろの画作も恩師の作品です。本来ならばご自宅にお持ちするのが良いのですが、花をお持ちしても画作してくださる師はおられないので、自宅で開花を待っていました。
御所の梅と師の作品
そして、見事に開花してくれました。たぶん天国で師は「忙しいな・・・」と開花前後の梅を描いてくださっていると思います。
梅開花する
智麻呂師を偲びつつ・・・