河内温泉大学

姓は車 名は寅次郎 人呼んで フーテンの寅と発します

葛城山中一言主神社など

 前週は平城宮趾付近を遊びましたが、今週は21代雄略帝が葛城山に赴いた時に雄略帝と同じ姿装束で顕現された一言主大神を奉る所謂「一言さん」へお参りに行ってきました。『古事記』が伝えるところによると、一言主大神は自ら「吾(あ)は悪事(まがごと)も一言、善事(よごと)も一言、言離(ことさか)の神、葛城の一言主の大神なり」」と云われ地元の人々の間では親しみを込めて一言さんと呼ばれ、全国各地の一言主神を奉る神社の総本社とか。
 急階段の先に本殿や拝殿が

 愚妻がお札を求めようとしたら授与所はお留守、電話が置かれているのでインターホーンかと考え通話ボタンを押すも「無言」暫くすると拝殿から装束をまとった方が出てこられ通話できました。お札を頂き拝殿で「一言」願を述べると良いらしい・・・と作法通りお参りして横を見ると大銀杏の若葉が紅葉しかけています。
 拝殿

 大銀杏

 樹齢1200年と云われるこの大銀杏は数年前に痛んで枯れかけたことがありました。その後樹医の努力が実って復活したことを覚えています。乳銀杏と云い根の一種である気根が乳房の形に似ていて、安産や子の成長、乳の出が良くなることが祈願されると云いいます。一言さんの目印となるランドマークでしょうか。
 道の駅で干し柿の素ほかの柿購入 今朝一番仕事の渋柿の皮むき

 道の駅とは名乗っていませんが、この山麓バイパス沿いにJAが経営する産直売店が二カ所あります。今回は愚妻が同行ですので力が入ります。真っ先に買ったのが梅干しです。自身が梅干し状態ですがなぜかあの酸っぱいモノが大好きとか。後は、柿とミカン類ですが柿は渋柿を購入したようで、愚僧の作業が増えます。大部分は今週来る摂州の孫達へのモノです。
 干し柿をつるしました 

 卯之庵玄関

 昼食は香芝市卯之庵です。山麓バイパスを少し戻り近鉄大阪線香芝駅近くの同店は日本料理店。「うのあん」と云う同様の店を東京赤坂と北新地でも営んでいます。かれこれ数十年通ってと云うほどでも無いが年に一度程度は使います。愚僧はひつまむし、愚妻は鮮魚類の丼飯を頂きました。前回も愚僧はひつまむしを頼んだのですが、今回は敷物に大友家持が同僚もしくは部下に「夏痩せにウナギを食え」とからかったような和歌が描かれていて、偐家持氏を思い起こしました。食べ物に関する万葉和歌・・・と彼に所望したら返ってきたのがこの歌「石麻呂に 吾れもの申す 夏痩せに よしといふものぞ 鰻とり食せ」(巻16‐3853)でした。 

 武奈伎をくえと

 この和歌は愚僧がホテル経営に参画していた時に「土用のうし」で鰻の売上増を狙って宣伝に利用しました。実際の売上にどの程度役立ったか記憶がありませんが、厨房を任せていたSトリーのケータリング部門は他所でもこの家持さんの和歌を利用させて貰ったと感謝されました。

 一言と 云うことなかれ よごとなら <偐山頭火