河内温泉大学

姓は車 名は寅次郎 人呼んで フーテンの寅と発します

九州行乞の旅「俵山から長門温泉を行く」

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 少し後味の悪い川棚を去った日と翌日は、山陰の本格的な温泉を楽しむことにします。まず海岸線に沿って走りますと大河内温泉の標識があります。河内温泉大学徒としては、これは”たのもう”と拝湯しないわけにはいかない。国道から少し山に入ったところに数軒の宿らしいものがあります。私は、「いのゆ」という湯屋に、単純泉で肌に優しい。
 湯上がりに、店員に名の由来を尋ねると地名とのこと。しかし、住居表示には無いので、古い字ではないかと考えられます。熊本県には、ずばり河内温泉がありますが、ここは現在も地名として残っています。いずれ拝湯したいと考えています。

 次なる温泉は俵山温泉。ここは、古の温泉街の原風景を未だに守っている文化財のような温泉です。客は浴衣を着て、ぞろぞろと共同浴場へ行きます。行き帰りには、自炊の為の朝市や店に立ち寄ります。古来、多くの温泉がこのスタイルでしたが、資本が投入され内湯なるスタイルの誕生で温泉街が衰退しかけました。更に追い打ちとなったのが、土産店から飲み屋、果てはストリップ小屋や朝市まで館内に作ってしまい、温泉街の灯りが消えたのです。
 ぼやきはそこそこに外湯の一つ、町の湯へ入ることに。これもさっぱりとした良い単純泉です。長期間逗留して朝夕に体を浸し、農繁期の疲れを癒したのでしょう。

 次に向かったのが長門湯本温泉。この温泉は先に書いた新しいスタイル満点の温泉街ですが、長門湯本温泉恩湯だけは共同浴場として町の皆さんに親しまれています。他所から来た者が作られた温泉に入り、地元の人が本当の温泉に入る。勿論私は後者を選択します。今回未湯ですが、もう一軒礼湯という共同風呂もあります。

 さて山口県を出るに当たり、この旅で薩摩・土佐両藩の大物にお会いしたのですから、長州藩にもご挨拶をすることに。吉田松陰を祀る松陰神社に向かいました。高杉晋作等の遺跡もありますが、ルート上で一番近いという選択肢でした。参拝を済ませて、ぼちぼち昨夜予約した温泉津温泉を目指します。

 写真:大河内温泉、俵山温泉、同温泉街、長門湯本温泉恩湯、松陰神社

俵山温泉にて
 ○朝市も時代のコンビニ欠かせぬもの
 
 湯本温泉にて
 ○山陰の湯本を誇る恩湯かな