天理市周辺にはうなぎ屋が数多くあります。大和地方とうなぎの由来について、ネットで調べましたが、確たる情報はありません。しかし、私見ですが、奈良盆地には100以上の河川がまるでネットのように流れ、最後に一つにまとまって大和川となって大阪湾に注いでいるところから、古くからタンパク源としてのウナギ食文化が発達していたことは理由として思いつく。
古代の記録として、奈良時代の『万葉集』に「武奈伎(むなぎ)」として見えるので、これがウナギの古称であるところからも、私の私見の裏付けのひとつともなります。
さて、先日そのウナギを食する機会に恵まれました。10年ほど前にも行ったことがある「淡水」という店。淡水魚だから淡水なのかどうかは聞き忘れました。11時半から営業と記載がありましたので、11時頃に4人分を予約。これには訳があって、先週訪れた時に休日は是非予約してくれと念を押された。今回11時半に訪れたら、次々と来る客が1時間待ちとか言われていて納得。
そのウナギですが「鰻重」を注文、肝吸いと漬け物のセットで運ばれてきます。肥えすぎず、痩せすぎず良いバランスの肉厚です。これに、絶妙に炊きあげられたご飯にタレが絡むと口の中で溶けるような食味は、是非皆さんにお勧めです。
写真:鰻重、店構え、バックの市役所が何とも言えないデザインです
場所:奈良県天理市守目堂町107-2
電話:0743-62-4166
営業:11:30~14:30 16:30~22:00ランチ営業、日曜営業
定休:水曜日(祝日・25日・26日の場合営業)
大伴家持むなぎを詠む(巻第十六の3853)
○石麻呂尓吾物申夏痩尓吉跡云物曽武奈伎取喫
石麻呂に 我れ物申す 夏痩せに よしといふものぞ 鰻(むなぎ)捕り喫(め)せ