河内温泉大学

姓は車 名は寅次郎 人呼んで フーテンの寅と発します

お湯休め「夏バテ 土用の丑にはウナギか」

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 今年の土用の丑は今月30日だそうです。鰻の大量消費のシーズンで、昨日テレビのニュース番組でも、台湾からの出荷が増えてきたとヘッドラインで流していました。

 土用は各季節にあります。陰陽五行説で、春・夏・秋・冬をそれぞれ木・火・金・水とし、「土」を各季節の終わりの18日間に当てはめたことから、立春立夏立秋立冬の前の18日間を土用といいます。今年の夏土用は7月19日~8月6日です。江戸時代にはこの期間の丑の日を「土用の丑の日」と重視し、お灸をすえたり(土用灸)すると夏バテや病気回復などに効き目があるとされていました。さらに、今回登場する「うなぎ」説は平賀源内が仕掛け人であったらしい。

 平賀源内にしても唐突に「夏バテにはウナギ」とキャッチコピーを書いたようでは無く、知識人としての彼は
 石麻呂尓吾物申夏痩尓吉跡云物曽武奈伎取喫(巻第十六の3853)
(石麻呂に 我れ物申す 夏痩せに よしといふものぞ 鰻(むなぎ)捕り喫(め)せ)
いにしえから、夏バテには鰻が良いもの。万葉集でも、大伴家持は同僚である石麻呂にせっせと鰻取りをすすめていたのを知っていたのでしょうか。その結果、石麻呂が元気になったかどうかは続く歌がありませんので不明です。

 当時の都のあった大和川流域の天理市内や周辺には、今も鰻屋さんが沢山あります。特に贔屓は「淡水」というお店です。我が家の、夏バテ対策としては湖国の「鮒寿し」をよく食します。北陸ではでは泥鰌の蒲焼きも、真夏に特に美味いと食されるようです。さて、今年は鮒寿しはもういただいたので、丑の日にはうなぎそれとも泥鰌にしましょうか。灸で痩せ我慢も良いかも。

 写真:淡水鰻重、鮒寿し、泥鰌の蒲焼き

 猛暑
 梅雨明けて 鳴いて火を噴く あぶらぜみ   
 梅雨明けて 割いて焼かれる むなぎかな
 梅雨明けて 串打ち焼かる  どぜうかな
 梅雨明けて もぐさ焼かれて やせがまん    <偐山頭火