河内温泉大学

姓は車 名は寅次郎 人呼んで フーテンの寅と発します

乾漆の世界へ「kayaうるし工房」

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 古くからの知人で漆器職人を父に持つ方がおられます。長年公立高校の先生をなさっておられ、その関係で交友を持っていました。50歳過ぎになってそれまで見向きもしなかった「漆器」に目を向けるようになって工房を開いたと聞いておりました。

 いい加減な知人関係ですが、数年前からデパートで展示会と即売会をするという知らせは聞いてはいましたが、足を運ぶことがなかった。しかし、昨日前々から約束していた工房を訪問を果たしてきました。三田市の山奥でカーナビでも案内されないという場所でありました。

 皇室等が主な納入先という父の工芸品としての漆器に素直になれなかったそうで、実用品としての食器や花器を中心に乾漆という布、主に麻布を石膏等で整形してそれに漆を塗るという技法で、軽くて使いやすい製品が出来る。実際に手にとってみると、非常に軽いが何十年もの使用にも耐えるという。

 畳大の衝立や茶箪笥に蝋石を飾りにするというすばらしい技法で、富山県の一級の漆器作家というお父さんとは違う方向を進まれていますが、漆に関してのDNAは同じ物が流れているのでしょう。来年お父さんの遺作展が富山県立美術館で開催されるそうですが、是非見学に行こうと思っています。良い温泉もあることだし。

 写真:麻目漆器(麻の隙間があります)、乾漆絵皿、木漆皿(彼は木はあまり素材にしないと言います)、製作経過右から、お父さんの遺作で香炉(石をもちいています)