河内温泉大学

姓は車 名は寅次郎 人呼んで フーテンの寅と発します

台風の隙間に秋空を見た「南アルプスから中央アルプス温泉と銀輪行」その2

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 鹿塩温泉での浅塩漬けの目覚めはすこぶる調子が良い。ならば、と朝湯にも挑みましょう。私たちを含めて四組六人の宿泊客ですが、他は既に朝風呂を済ませたか入らないのか貸し切り。もっとも、女性は一人なので何時利用しても貸し切りです。秘湯の割りには少々広い湯桶はこういう状況だととても気分が良い。湯上がりに宿売店で、親爺が作るという「塩」を含めて土産も購入した。

 ゆっくりと朝食を戴いて出発です。峠道を高遠へ抜けるルート秋葉街道の説明を聞いたが、寅号の車幅が広くてこれまで古道で何度か難渋した経験があり、元来た道を引き返すこととします。紅葉の秋葉街道に後ろ髪を引かれつつ・・・。しかし、記憶に新しい道は走りやすさでは勝り、ダム湖の紅葉を楽しみ天竜川に出て両側に南・中央アルプスを眺めつつ再び遡ります。

 暫く車を流れに沿って進ませると、左手に木曽駒の独特な形状が見えて来ます。いわゆる千畳敷カールというデザインは、高名な芸術家でも作り得ない美しさです。国道を離れ吸い寄せられるように到着したのが、ロープウエイとの連絡バス乗り場。ここで家人を下ろし、私は温泉でフィールドワークです。利用したのが早太郎温泉こぶしの湯と云う三セクを指定管理舎が運営する温浴施設。もう1カ所三セクが運営していた施設があったようだが、いずれもバブル期の遺産処理に指定管理舎を導入しているようです。こぶしの湯露天から千畳敷カールが眺められるので、昨日の天竜峡の真逆をして下から手を振っても応答は望むべきも無い。

 名古屋の会社をリタイヤして移り住んで十年以上という古老と、露天風呂で四方山話。当地は夏涼しく、冬に降雪が少ない。物価は高いがリタイヤ組には住みやすい、毎日天気さえ良ければ温泉通いだという。彼にお教え頂いたのが、昼食の場所。候補としては「養命酒 健康の森」または「伊那食品 かんてんぱぱガーデン」。どちらも自然に溶け込んだ美しい立地で、美味だと良いいます。

 「養命酒は薬っぽい」という家人の主張でかんてんぱぱのレストランとします。オーナー社長の考えで地元に貢献したいという趣旨で設けられた、工場見物や健康パビリオン、各種に利用できるホールなどを設けた企業メセナとでも云うべき施設内に「さつき亭」というレストランを見付けて遅い昼食です。これが実に美味い、そして客さばきも素晴らしい更に見かけもgood。

 食後は今夜の宿泊地恵那を目指します。その前に中山道を味わおうという趣向です。ナビ頼りでどう走ったかは不明ですが、高速を下りて昼神温泉を過ぎて暫くすると左馬籠、右妻籠とある小さな交差点を左に曲がるとそこは中山道、くねくね曲がる坂道を登り切ったら馬籠宿です。旧東海道や他の古道によく見ることの出来る宿場町があり、昔風の店が並んでいる言わばパビリオンです。やや趣向が違うのは坂があり遠くに山の峰が眺められる。しかし、中国人らしい客は辻近くで写真を撮ると後は大声で品定めしつつ坂を下っていきます。私たちは知人宛の酒を買って直ぐに裏通りへ抜けて退散、宿へ向かいました。

 写真:山塩館、南アルプス遠望、中央アルプス駒ヶ岳千畳敷カール、こぶしの湯露天から、さつき亭、馬籠宿表裏通り

 千畳敷カール
 空気さえ 無きに等しい 木曾の山 <偐カール叔父さん>

 中山道
 土産手に 品定めする 渡来人   <偐遣和使>