河内温泉大学

姓は車 名は寅次郎 人呼んで フーテンの寅と発します

お湯休め「読書会 箏曲演奏会と京銘菓八ツ橋」

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 昨日は四十年以上続けている読書会の例会でした。今回は、常設会場としているN氏宅の改装の記念という節目の会でありました。そこで、仲間であります箏曲作曲家でもあり演奏者でもありますO氏に依頼して、作曲への道程をお話しして頂き、更にレクチャーコンサートを聴く機会としていただきました。

 普通なら、木戸口から入って舞台と客席という距離でしか聴くことに出来ないプロの演奏と、その今演奏している曲の制作に関する、裏話というか苦労話そして邦楽作曲の定石という難しい話を、分かりやすく話してくれました。

 箏曲流派の家元でもありますO氏ですが、古典はもとより現代曲も手広く手がけられております。私が、仕事で関わりがあった、大和川付け替え300年記念のおりも、中甚兵衛の偉業を楽曲にしてくれました。軽い気持ちで依頼したのですが、昨日の彼のお話から推論すると、大変なことを依頼していたのだと、自戒と共に大感謝です。「大和川」という曲名でCD化されて作品集に納められています。

 さて、興味深い話し、素晴らしい演奏の合間というか。息抜きに面白いエピソードを教えてくれました。京菓子で有名な「八ツ橋」は、現代に伝わる箏曲創始者である江戸時代の箏曲家「八橋検校」から名付けられたものだとか。桐の木で作られたお箏は、表面が湾曲しています。なるほど、「お菓子の八ツ橋」のモデルでもありますね。

 写真:箏とO氏(手のみの出演、これも貴重な楽器の一部です)

 追伸:お菓子の八ツ橋の最終行程直前は平面の菓子です。あの箏の様に曲面を付けるのは、お菓子のサイズに曲面に削った板の上に菓子を置き、上から熱した鉄のロールを重ねると、重みと熱で曲面の八ツ橋が出来ます。京都の清水坂で実演販売しています。感心して見とれていました、八橋検校とはつゆ知らず。

 清水坂
 八橋を ロールで重ね 八ツ橋に  <偐八ツ橋>