大伴家持は天平宝字2年(758年)に因幡守として赴任。翌天平宝字3年(759年)1月に因幡国府で『万葉集』の最後の歌を詠む。数々の和歌の名手として有名だが「新しき年の始の初春の 今日降る雪のいや重け吉事(よごと)」私が一番気に入っている。私事や他人のことでも、良いことの知らせを聞くとこの歌が心に浮かぶ。
先の、いや重け吉事も長官として職員の前で天皇の御代が良いことで続くようにと謡いながらも、自身や家族の幸せまでも願っているのは、文字間から間違いなく見えてきます。人間家持の魂の歌でありましょう。
国庁跡は現在字名も「国府」にあって柱跡が復元されている。少し東の「国府町屋」には先の歌の歌碑が建っている。更に東には因幡万葉歴史館がある。展示内容は、家持を中心として当時の暮らしぶりを分かりやすく紹介している。
写真:国庁跡、説明板、町屋の表示、家持歌碑、万葉歴史館、家持とか(知人でこの場所を紹介してくれた偐家持氏よりは色男)