河内温泉大学

姓は車 名は寅次郎 人呼んで フーテンの寅と発します

紀伊「湯川温泉(ゆかわ)」

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 伊勢の諸行事を終えて、一人旅となった。紀伊半島を転々と旅する予定だった。と、云うのも、予定は未定で急遽変更されることが多い。今回もその例示のようだ。湯川温泉は、以前も検討課題であったが、勝浦温泉が一駅先にあり、目移りしてやり過ごした経験があった。

 その湯川ですが、勝浦と串本の中間点にある景勝地、ゆかし潟の畔に湧く温泉地。別名「ゆかし湯」とも云い、それは郷土の詩人佐藤春夫命名したもので、晩年移り住もうと屋敷地も買い求めていたという。実際に住まわれていたら、今とは随分立ち位置が違ったかも知れない。

 と云うほど廃れている。しかし、泉質は硫黄泉で湯量が豊富。元旅館が経営する、立ち寄り湯「きよもん湯」には、硫黄臭がかすかにかおる源泉が、掛け流しされている。12時から深夜までの営業。湯友達になったご老人は、串本から40分掛けて毎日通うと云っておられた。気持ちが分かる、こちらは4時間だ。

 さて、泊まりは「恵比寿屋」という旅館。訳あって早く着くことを、玄関先で伝えて、昼食に行ってチェックインしたら、先の主人では無くかみさんが「早すぎる」「駐車位置が悪い」と小言。この時点で生ぬるい私の頭も少々切れた。まあ、お隣の温泉が良かっただけでも、満点の湯川温泉でした。次回は泊まること無く、立ち寄り湯とは決めたが。

 写真:きよもん湯内部、恵比寿屋外部、料理(食べなかったが、冷めた天ぷらが印象的)

 湯川にて
 硫黄臭 腹に溜めては 逆噴射  <紀州山頭火>