河内温泉大学

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正月準備かな その3

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 同人誌等の限界と言われる「三回」程度で終えておきましょう、「正月準備 その3」は除夜の鐘です。昨日の日経紙には「迷惑」という苦情に対応して鐘撞きを止めているお寺があるという記事。高齢の母親が体調を崩すという苦情に対応したという。他にも、民家が密集してきて「いつまでやってんだ」という苦情が寄せられ一旦止めたものの、再開を望む声に応えて午後2時から鐘撞きを再開しているというお寺も。

 同じ鐘の「音」、聴く立場によって騒音に聞こえたり、煩悩から解き放ってくれる福音に聞こえたり・・・・。

 除夜の鐘は上野・寛永寺から昭和2年NHK放送センターの前身である社団法人東京放送局のラジオによって史上初めて中継放送されたそうです。私が物心ついた頃は「紅白歌合戦」が終わり、暫くしたら永平寺比叡山そして中尊寺などの名刹から中継が出て、物静かなアナウンサーの語りと共に「ごーん」という鐘の音と映像が白黒ブラウン管とスピーカーを通して全国に中継されていました。

 時を同じくして家の外からも鐘の音が聞こえてきました。一カ所では無かったような記憶がありました。ほぼ平屋建ての家が並んでいましたので、彼方此方で突く音が深夜の空を飛び交っていたのでしょう。そのままでお正月を迎えたことになるのですが、何故か一旦寝て、明けてお日様を見て正月になったような気分になっていましたね。

 公害とは云えない。一人でも文句を言うと対応せざるをえない。除夜の鐘を深夜につくことに拘らないで良い・・・と専門家はご意見を述べられています。小さな軋轢や相性が合わないと言った事を繰り返しつつ今日まで受け継がれてきた伝統行事です。これからも何とか居場所を設けて残って欲しいものですね。

 写真:檀那寺の掲示板には修正会の案内

 始まり
 山奥の 観音堂から 乞食へ <偐山頭火