河内温泉大学

姓は車 名は寅次郎 人呼んで フーテンの寅と発します

苔と紅葉と光の秋篠寺

 所用があって再び奈良寺へ。あやめ池近くでの用事は大した事も無い、現場確認するだけなので立ち寄った程度です。心内は出発時から表題の秋篠寺へ向かっていました。次回若草読書会のスピーカーを努めるに当たり再確認したいことがあっての再々訪問でしょうか。

押熊神社脇の忍熊王子の墓

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 先ずは秋篠川上流にある押熊という場所へ。「押熊神社」と周辺の見学をすませて、秋篠川を再び下るとお寺に着きます。今回は、カメラも二台、脚も持参です。今頃よく見かける高齢者スタイルです。尤も脚といっても「一脚」というステッキにもなる便利なものです。では、秋篠寺写真集でもご覧下さい。

先ずは東門からのエントランス

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金堂跡の苔の海と赤い実は千両でしょうか

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金堂跡を逆方向から。「苔の海」は五木寛之が「百寺巡礼」で表現しています

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本堂を取り巻く土塀と紅葉です

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 この風景が一番美しいと思いました。写真の出来という意味ではありません、念のため。

本堂脇の釣鐘です

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 多分、名も無き鐘なんでしょう。銘は無くとも響きはお隣の奈良競輪場のジャンジャン(最終周回の合図の鐘)よりは美しいのでしょう。

邪念を払って本堂に

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 堂内は撮影禁止ですので、外見だけで。内緒のお話ですが「伎芸天」数十年ぶりに再会しましたが、随分と老けたたように思いました。帰宅して愚妻にこの話をしましたら、年内の埃を被っているだけ、と言われました。年末の御身拭いで、リメイクされるのでしょうか。我が家の場合と少し事情が違う様です。

若狭と繋がる井戸

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 またも、邪念のくり返しとなってしまいました、最後は「香水閣」で自身の身を清めましょう。若狭と繋がっているという清らかな井戸は、お水取りの思想に似ていますね。

最後はお口直しに若草読書会同人智麻呂さんの「苔の海」です

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 智麻呂さんは唯一動く左手だけでこの絵をはじめ、2000枚程の絵画を描かれています。その、多くの作品は友人で若草同人の偐家持氏のブログで公開されています。リンクを張りますので是非一度ご訪問ください。

 伎芸天
 連れ合いも 乾漆像で とわの美に  <偐山頭火