河内温泉大学

姓は車 名は寅次郎 人呼んで フーテンの寅と発します

伊吹薬泉物語「河内の偐薬猟」

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 今回の旅では温泉と出会えませんでした。須賀谷温泉は以前入湯しいますが、近年の移築後は余り気が向きません。小谷城に近く「スマートインター」まで設けられていますが、投資効果はあったのか。でも、行政界が違っていて請願したのは小谷城側の方でしょうから、温泉にしたら損得無しかな。

 湖西のマキノ「白谷温泉」でも拝湯を願い出ましたが、食事が事前予約と聞いて断念しました。この温泉も、近年移築されて見かけは宜しいが塩素臭が鼻につきます。鯖街道沿いでも数カ所あるのですが、空腹に邪魔されて叶わずと云うか、それ程の意欲がわかなかったのが本音。風呂気より食い気だったようですね。

 鯖街道沿いの「旭屋」は蕎麦と鯖寿しがおすすめです。蕎麦は昼食に、鯖寿しは夕食に戴きました。鯖寿しは気温が低いと一日寝かせた方が発酵がすすみますが、当節は早めに戴きました。蕎麦はカリカリのおろしで戴きました。胃の腑にしみ渡る辛さは少々の潰瘍も治して余りあります。同店は京都駅北の伊勢丹にも出店しているそうです。

 と云うことで前置きが長くなりました。伊吹山で購入した「伊吹薬泉物語り」と云う薬草湯の出汁の素です。トウキ、ボウイ、チンピ、カンゾウ、ショウブ根、センキュウ、コウカ、マツブサ、ダイウイキョウ、ケイヒと十種類の薬草が入っているそうです。私が知っていたのは桂皮くらいですが、入湯後約一時間以上経過しても身体がホカホカしております。決して忖度や賄等は行き来しておりませんので、念のため。

 伊吹山麓一帯は薬草が多く収穫されています。*年灸等の会社も沢山建ち並んでいます。万葉の時代も薬草が収穫されたそうで、額田王の歌「あかねさす紫野行き標野行き野守は見ずや君が袖振る」は、宮中人の琵琶湖南部蒲生野での薬猟(くすりかり)の一シーンだったようですね。万葉人にとって薬草は、恋の駆け引きの妙薬でもあった様です。

 写真:伊吹薬草物語り

 薬草
 標野行き 薬湯つかり 恋病 不倫疑惑と 野守喧し <浴衣王>